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ここでは中世の歩兵達が戦場で身につけたであろう衣服・装備に言及する。 こういった物は特殊な物ではなく、その多くが日常生活で使われていた物が、戦場という非日常空間に持ち込まれたのであろう。 武具が戦場という非日常、ハレの場での装備と言えるのに対して、ここで挙げる衣服・装備は、有事にのみ直結する事無く、平時の生活の中でも身につけられた。即ち、日常、普段、ケの装備である。 一部の特殊な物を除いて、余りかえりみられる事のない、こういった装具を、民俗学、生活史、服飾史、特に民具の研究を通して調べてみたい。そうして初めて軍陣で使用された装具の本当の姿が理解できると考える。 |
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武具こそ、最も注目に値する軍装品・軍品であろう。それ故、武具については巷に多くの資料溢れている。良書も大変多い。 よって武具の詳細な解説は、そういった資料を読めば良いと思う。この場では戦場で、どの様に歩兵達に運用・使用されたかという点を中心に見てゆきたい。ただ読者の利便を図る為、また筆者の確認作業の為に、大まかな概説を記す事もある。 また定説とされている論の中には、個人的に異論のある事柄も少なくない。さらに多くの出版物が流布しているが故に、いい加減な説も大いに流布している。それらに対する意見として概説に触れる事もする。 |
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