PegasoModels 54-112
Samurai, Azuchi-Momoyama period(1568-1600).


 



 イタリアはペガソモデル製、安土桃山時代の当世具足姿の武者。
 以前、某ショップの安売りコーナーに置かれていたのを拾ってきたのだが、下地処理をしたっきり放って置いた物。危うくミカン星人に成る所であったが、今回うっかりと完成させてしまった。 ・・・「武田信玄」のテーマ曲を聴きながらドライブラシを掛けていたら、除夜の鐘が聞こえてきた・・・明けましておめでとう御座います(平成十七年正月現在)。

 元々私はRPGやアクチュアルウォーゲームに使う25mmサイズのフィギュアを塗っていたので、54mmサイズの、しかもヒストリカルフィギュアは初めて。手探り状態で作業をしたので反省しきりである。スケールが違うと難しいですねぇ・・・。それと配色がファンタジーっぽく成ってしまうのは直さないとなぁ。

 塗料はイギリス製水性アクリルのシタデルカラー。
 使い慣れた塗料を使った。この塗料は発色も延びも良いし、隠蔽力も高く、乾燥も適度に早い。皮膜が厚く、ゲームの駒を塗るには最適なカラーだが、混濁色や中間色が少なくて派手目の色が多く、和物やミリタリー物を塗るには不便かも知れない。

 塗装の設定は、大名の旗本という事で。
 旗の紋章は脇坂安治。
 この時代、これだけの当世具足は高級武将にはともかくとして、余り地方の中流武士には普及していないのでは無いかな・・・と思い、中央よりの大名から家紋を選びました。それに思い出深い武将なので、一体目の塗装には適当かな・・・という個人的な思い入れもあり。・・・ただ後から「関ヶ原合戦屏風絵」を見返していたら、紅白が反対だった・・・(涙)。
 完成見本写真では赤備に成っていたが、朱漆の甲冑は好みではないので、焦げ茶色にしてみた。威しは濃いめの藍染め、家地は薄目の藍染めという設定。足袋を緑にしたのは失敗。総じて派手目に塗りすぎました。


 このキット、プロポーションも良いし、ディテールも正確で、大変良いキットだと思う。組み立ても簡単だし、初心者には最適であった。
 ほとんどいじっていないが、気になる点もあって修正した。


図1

 上記図1の矢印部分。袖の上端に、鎧下の防具であるマンチラの端が被さる造形が施されていた。構造的にあり得ないので、その部分を削り落とした。
 原型師のKonnov氏は他の作品でもマンチラを袖の上に被せており、どうも本人が勘違いしているのか、参考資料にミスがあるのだろう。

 その他は脇差の鞘に返角を付けてみたり(図2)、打刀の鞘の反りを逆にしたり(腰帯への指し方から、刃を下に向けた方が良いと判断した)した程度である。


図2

 うっかりしていたのは首元で、鎧の下から覗いているのは鎧下の着物か篭手の家地だと思っていたのだが、途中でマンチラだよ・・・と気付いた。しかも当世具足の脛当の立拳には、マンチラと同様に亀甲状の縫いつけとカルタ金が入っている事が多い事に気付いた・・・これも途中で。下地処理の段階ならモールドを施す所だが、既に下塗り段階だったので、塗りで誤魔化しました。下図参照。

  


 初めの一体目としてはこんな物でしょうか。良いキットだったので、また作ってみるのも良いかも知れませんね。



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